薬剤師雑談

患者さんが知り合いだった!

薬剤師の雑談シリーズです。


薬剤師として長く働いていると、知っている人が偶然患者さんとしてやってくることがあります。

処方箋は個人情報のかたまりです。知人との関係性や処方内容にもよるとは思いますが、知り合いが薬剤師として勤務している薬局は、体調や病気のことなどを知られたくないので、避けたいと思う患者さんは多いのではないでしょうか。

私が以前働いていた薬局に、小・中学校時代の同級生が現れたことがありました。互いに地元を離れているのにこんな偶然もあるのだなぁとビックリ

じんましんの処方内容だったため構わないだろうと自分で投薬し、服薬指導もそこそこに(オイオイ)、昔話や近況報告に花を咲かせました。その他にも、子どもの保育園の先生が風邪ひいて来局、ママ友の旦那さんが花粉症で来局、なんてこともありました。

 

しかし、軽く「偶然だね」と渡せるような状況ではない再会もなかにはあります。

とある大型薬局に勤務していた頃、新人薬剤師の同級生が来局したことがありました。

メンタル、小児科、眼科メインで、200枚超が常の忙しい薬局でした。処方内容を選んでる暇なんてなく、次々投薬しないと回らない状況です。

そんな中で新人薬剤師が手にしたカゴがちょうど、その子の同級生の処方。

新人薬剤師
あー!◯◯ちゃんだ!この子同級生なんですぅ!すごーい偶然〜〜

と盛り上がるなか、ベテラン勢がその処方内容を覗くと、結構ガチなメンタル処方。

わぁ、さすがにこれ誰か代わりに出したほうが良いんじゃ…と誰しもが思ったその瞬間、

新人薬剤師
◯◯ちゃん!久しぶり〜〜!どうしたの〜〜〜〜!?

と投薬に飛び出てしまった新人薬剤師。

あっけに取られるベテラン薬剤師。

明らかに「ゲッ」と思っている表情の◯◯ちゃん。

どうしたの、じゃなーーーい!!

調剤室から皆がハラハラ様子を伺うなか、無邪気に投薬を続ける新人薬剤師。

新人薬剤師
社会人一年目、やっぱ大変だよねー!
○○ちゃん
う、うん…

 

アンバランスな空気がそのブースにだけ流れていました。

最終的には純粋に再会を喜び、純粋に友達を心配する新人の気持ちが通じたのか、◯◯ちゃんも若干の笑顔を取り戻していましたが…

「あいつスゲー」

翌日にはすっかり伝説になってしまったエピソードでした。

メンタルだけではなく、性感染、不妊治療、男性の自費診療、重症度の高い治療。または特殊な公費を使用しているなど少しでもナイーブな内容を含む処方箋はやはり知り合いには見られたくないもの。

普段の生活に関係のない知らない相手だからこそ、心を許せることもあります。

他人であり続けることも、話を引き出すスキルの一つだったりするわけで。経験から学んで薬剤師も自分のスタイルを見つけて行くものですが、

あの時の新人のように、先回りして邪推することなく、純粋にぶつかって行く精神も医療人としては忘れちゃダメだよなぁ、

なんて。

若干の眩しさとともに思い出すエピソードでした。

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