薬剤師雑談

宇宙の力を使える患者さん

薬剤師の雑談シリーズです。


長く薬剤師をしていると、様々な患者さんに出会います。何年かに一回は相当キャラの濃い方にも出会います。

本日は、病院で薬剤師をしていた時の話です。
ある日、いつものように整形病棟に服薬指導に行きました。

今日の患者さんは初めて服薬指導する方。
アレルギー歴のチェックや、他に服用している薬のチェックを終えました。
今回服用することになったお薬の説明をし終えた頃に、患者さんは言いました。

患者さん
ダークマターを知っているか?私はダークマターの持つダークパワーを使える

新手の宗教の勧誘でしょうか。なんのことかさっぱりわからずポカンとしていました。

後で調べたら、ダークマターとは銀河系に存在する暗黒物質のことで、質量の大半を占めながら観測されていない物質の総称のことです。そして、その存在にはまだ謎が残っています。

そのパワーを使うとはどういう事でしょう???

患者さんは歩行器で歩く方でした。おもむろに立ち上がって歩行器に入り、もも上げを軽く一回しました。

患者さん
普通にやったらこんなもの。次はダークパワーを使う。

そういうと、「ハァー」と長めに気合いを入れて、高くもも上げをしました。

患者さん
これがダークパワーだ。

どや顔でこっちを見ていました。

「いやいや元からできたでしょ」と言いたくなったところでしたが、患者さんは大真面目でした。吹き出すのをこらえながら、色んな意味で「すごいですね。」 としか言えませんでした。。。

しかし、この患者さんこれだけではありませんでした。

過活動膀胱を患っていていらっしゃって、薬の薬理学的な分類の表をお手製で作っていました。なんでも、お孫さんが薬学部に在籍しているので、自分も勉強していたそうです。

その表の内容は正確で、まだ服用していないβ3作動薬を服用したいと私に伝えていました。

ダークマターの後始末は私には手に終えなかったので、β3作動薬の事を泌尿器科の先生に伝えるために退席しました。

まだ院内に採用していなかったので、先生から治療方針も含めて説明してくださることになりました。後で先生から説明してくださることを伝えに行って服薬指導は終わりました。

ダークパワーで足は高くあげられても、過活動膀胱は治らないのかなと思ってしまいましたが、この方博学なんですね。薬学や宇宙の事を日々勉強しているすごく真面目な方なんだと思います。

 

ダークパワーを披露されて、ただただ驚いてしまったので、ご家族の方に正しいリアクションの仕方を聞けたら良かったなあと思いました。

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